竹倉温泉 <みなくち荘> 三島にも温泉がありました。

箱根のお隣、静岡県三島は、箱根峠を通って国道1号線を走って30分で行くことができます。

私は、2ヶ月ごとに、三島の医者にかかるために通っていますが、いつも寄り道せず、三島を開拓する事も無く、食材の仕入れくらいで帰ってくるのでした。

江戸時代の弥次喜多の道中のように、箱根の関所を超えて、東海道を三島の宿へ山越えをします。

三島までの途中には、「三島スカイウオーク」という観光施設の吊り橋があります。

快晴の空に富士山がそびえ立って、本当にきれいで、全長400メートルという、長い吊り橋で、高さもあるので、高所恐怖症の人は怖いし、料金は大人1100円ということで、眺めは最高なのです。

富士山 スカイウオーク

三島にも日帰り温泉があるかどうか調べていたら、竹倉温泉という温泉があることがわかりました。

三島駅からもバスが出ていて、20分くらいで到着するようです。

車では、国道1号の谷田の交差点を、箱根から降りて行ったのなら、左折して、5分くらい走ると到着します。

山でもなく、海でもなく、三島は、富士山の雪解け水が湧き出て、街の中を四方に川が流れています。

そこに温泉があるのです。

車を走らせていくと、畑の真ん中です。

竹倉温泉は、昭和10年に開かれた温泉で、3軒の旅館のうち、現在は2軒が営業中です。

その1軒の、「みなくち荘」に入ります。

入浴料は600円で、タオルは持参します。

玄関ホールを抜けて、女湯へ進みます。

三島 竹倉温泉

更衣室は、縁台があるので洋服の脱ぎ着が楽ですし、籠が6個置いてある棚がありました。

洗面台はありますが、ドライヤーは設置されていません。

浴室に入ります。

戸を開けると、お湯の色が茶色い、というか、オレンジ色の濁り湯です。

どんな入り心地か、とてもワクワクします。

楕円形の浴槽が1つあり、3人ぐらいがちょうど良いくらいの大きさです。

オレンジ色の濁り湯は、サラッとした肌馴染みで、微かに鉄の匂いがします。

パイプの元湯を触ると熱いですが、浴槽の中の温泉は41℃くらいの温度で、ゆっくり入っていられます。

カランは、3個あり、リンスインシャンプーとボディソープが設置してありました。

じっくり温まって、温室のような窓の外は、1面の畑で、遠くにはビニールハウスが見えます。

畑に植っている野菜は何かわかりませんが、うっそうと生えているので向こうから見えないだろうと確信して入浴していました。

半分でも曇りガラスなら、安心でしたけれど、畑の真ん中の温泉というのも、体験できて面白かったです。

湯上がりは、いつまでもポカポカして、汗ばみます。

泉質は、単純鉄冷鉱泉で、温度は14℃の温泉を41℃に加温しているのです。pHは、7.7の中性です。

家に帰っても、肌がツルツルしましたし、足の裏が微かにオレンジ色になっていました。

透明とか、白い濁り湯くらいしか温泉の色を知らなかったので、初めて微弱な金気臭の温泉に驚きもしましたが、オレンジ色の温泉に興奮もしました。

そこから車で20分の範囲に、三島大社がありますし、富士山の雪解け水の川が町中を網羅して、「ミシマバイカモ」(三島梅花藻)という綺麗な水でなければ育たない水草が育っているのを見ることができます。

綺麗な水の「柿田川湧水公園」という富士山の雪解け水が湧き出る公園にもすぐに行けます。

水が美味しいので、三島は鰻を食べさせるお店が多くあり、比較的安く食べることができます。

お土産は、鰻もいいですが、「雅心苑」のお団子は大きいので、食べてみたら、みたらしの中にこしあんが入っていて、驚きました。

三島 お団子

箱根強羅の温泉民宿「箱根金時荘」からは、車で、40分で行くことができる、綺麗な水の町、うなぎが美味しい街、鉄の臭のオレンジ色の温泉がある街、三島のお話でした。