湯本温泉 <吉池> 広大な庭園散策ができて源泉掛け流しの露天風呂は広くて気持ち良いです

9月に入り箱根は秋風がススキの穂を揺らしています。

8月の終わりから雨が続き、いつのまにか季節が秋と入れ替わったようです。

いつも賑やかな箱根湯本も日曜でも観光客の皆様は少しずつ減少してきました。

秋風が立ってくると、温泉が恋しくなります。

あったまる日帰り温泉を探して、箱根湯本駅から歩いて7分の吉池旅館のお風呂に入って、どんな温泉か確かめてみましょう。

箱根湯本駅から、駅前通りのお土産屋さんを覗きながら歩いて行くのもよし、吉池の前で下車できる、オレンジ色のシャトルバス温泉施設送迎バスに100円で乗って行くのが楽ちんです。

はこね湯もと

箱根湯本の町中にあり、大きな旅館が沢山立っている地域で、緑多い広大な庭園が本当にあるのかなと、玄関の感じではまだわかりません。

はこね湯もと

玄関を入り、フロントで入浴料をタオル持参なので、2250円を払います。

アメニティはフロント横から、自分で必要なものを選んで持って行くシステムです。

利用時間は、22:00までです、と言われてもそんなに長く居るつもりもないので、でもライトアップした庭園を散策したいような気持ちにもなってきました。

スタッフの案内で、3Fの大浴場まで、長い廊下とエレベーターを利用して歩いて行きます。

更衣室に入ります。

ロッカーが30以上あり、お金を入れなくて良いタイプで、さすがに日曜ですから、6人ほど先に入っていました。

浴室に入ると、広くて、中央に多角形のタイルの浴槽があり、左側には、古代檜製の四角い浴槽があります。

照明がぼんやり明るいので、雰囲気があります。

中央のタイルの温泉に入ってみると、無色透明で無味無臭の温泉は、40℃位なのか、あまり熱くありません。

浴槽の真ん中の石の塔から溢れ出る噴水のようで、それを触ると、熱いです。

古代檜の湯は、少し温度が高そうです。

古代檜は、1000年以上の巨木を使ったもので、精油の成分が殺菌作用があり、保温効果もあるので、知らないうちに体に良いし、浴槽としても効果が優れているというのです。

内湯から露天の方へ行ってみましょう。

まるで、庭園の延長に露天風呂があるというか、露天風呂がお庭の一部になって居るようにも見えました。

透明の温泉によく使われる、伊豆石の青い石を風呂の底に使っているので、綺麗な青い温泉に入っているようです。

露天風呂は2つあって、須雲川からの流れが庭に流れ込んで、自然の演出がとてもよく、庭木を眺めると、枝垂れ桜や、椿が春には花見をしながら、紅葉も多数あるので、四季を花や、樹木で楽しめる演出です。

今は、サルスベリが濃いピンクの花を咲かせています。

内湯に戻り、洗い場にはカランが10個あり、シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、スキンフォームなどもあり、便利です。

泉質は、ナトリウム カルシウム 塩化物泉の弱アルカリ性で、pHは8.1で、さらりとした肌馴染みですが、まろやかに温まる温泉でした。

じっくり温泉に入っていられるような温度にしているのでしょう。

説明をよく読むと、源泉掛け流し温泉を加水、加温、消毒せずにそのままの状態で循環していないと書いてありました。

自然流下方式により、浴槽の底から屋外へオーバーホールして、温度を低下させない方式だと思うのですが、同じ方式を私の運営する箱根金時荘でも採用しています。

小さな温泉民宿で、浴槽も小さいですが、温泉をなるべく加水しないで本来の良さを味わっていただくために、色々研究しております。

更衣室に戻ると、扇風機が涼しくて、洗面台は、5個あり、ドライヤーも5個ついています。

化粧水などの設置はないので、持参した方が良いでしょう。

中央にベンチがあり、洗面台の前には椅子も置いてあるので、ゆっくり髪を乾かすことができます。

更衣室を出ると、休憩スペースになっていて、給水機の設置があり、水分補給ができます。

せっかくなので、広い庭園を散策にお庭に出ました。

そこには、三菱財閥の岩崎弥之助の洋館跡や、山荘があり、文化財を保存して庭園の価値を上げているように思います。

旅館の外観からは、こんな静かな庭園が建物の真ん中にあるとは想像できなくて、こんなに広い敷地であることもわかりませんでした。

日帰り温泉としては、料金が高めの設定と思いましたが、時間が許せばゆっくりできるので、却ってお得かもしれません。

箱根湯本は箱根の玄関ですから、透明温泉と庭園を味わった後は、登山電車と、ケーブルカーに乗って、白い濁り湯の大涌谷温泉を味わいに、箱根金時荘へのご来館をお待ちしております。