湯本温泉 <和泉> 箱根の温泉のはじまりは岩盤の亀裂から湧き出したのです。
季節は誰もが温泉を恋しがる秋になりました。
箱根は、相変わらず緊急事態宣言下にあり、平日の人出は、箱根の玄関である、箱根湯本駅前でさえも、以前の賑わいはありません。
ですが、私ども民宿や旅館やお土産屋さんや日帰り温泉など、皆、耐えながら、コロナ収束後の箱根がそこまで来ていると思い頑張っています。
湯本温泉の「和泉」へは、2回目の入浴体験です。
箱根湯本駅から、駅前のお土産屋さん通りを箱根方面へぶらぶら歩くこと7分ぐらいで到着します。
リピート体験をしたのはなぜかというと、今年の4月の末に和泉のお風呂に入ったのですが、「早雲の湯」と「権現の湯」と2箇所のお風呂がありました。
その日は木曜日で、「権現の湯」に入ったので、今回は、月水金が女湯となる「早雲の湯」に入りました。
2箇所の浴室が、男湯と女湯で同じ造りが対称になっているのなら、興味津々なわけではないのですが、「洞窟風呂」を確かめたくて、リピート入浴に来ました。
玄関を入ると、横穴式源泉跡が照明に照らされて、ポンプのない時代に温泉が湧き出る所を横堀して浴槽に溜めるという温泉の始まりのあとを見せてくれています。
フロントで入浴料1250円を支払い、浴室に向かいます。
この暖簾が、月水金と火木土日(火曜は休館日になることもあります)で入れ替わるのです。
さて、「早雲の湯」とは、どんな風呂でしょうか。
更衣室に入ると、100円が戻ってくるタイプのロッカーが20個あり、棚には10個の籠があります。
平日の午後は、誰も入っていないので、一人貸切のようで、嬉しいです。
内湯に入ると、中央にハート型かりんご型のような浴槽があり、入ってみるとさらりとした入り心地です。
透明で無臭の湯本温泉の特徴である、アルカリ性単純温泉で、pHは8.8です。
古来湯の名のごとく、箱根温泉発祥の源泉を主に使用して、箱根で1番古い源泉だそうで、42℃のたっぷりの湯があふれています。
さらりとした肌触りで、温まります。
天井がアールになっていて、とても高いので開放感があります。今は黙浴をしないといけないのですが、歌を歌ったらどのように響くのかなと思いました。
外へ出ると、和泉が持つ7つの源泉をブレンドして流れ出る露天風呂は、気温の影響で少しぬるめですが、湯船の底の石が綺麗な水色で気持ち良いです。
露天風呂は、木の葉が風に乗ってお風呂に集まってくるのですが、集めながら入るのも楽しいです。
一筋の打たせ湯が2箇所あり、石に腰掛けて肩や背中を打たせると凝りに命中してほぐしてくれます。
ついに私が入りたかった、洞窟みたいな岩やのお風呂です。
早川の地層の割れ目から湧き出てくる温泉をイメージして、まあるい入り口だけ陽の光で明るいけれど、湯船の奥の方は暗くて不気味な温泉です。
温度は、少しぬるめだと思ったら、中央付近から湧き出ているので、そこに座って湧き出る感じを味わいながらゆっくり温まります。
洗い場には、7つのカランがあり、リンスインシャンプーとボディソープだけが設置してあります。
途中で3人ほどお客様が入っていらしたので、貸切温泉も終わりにして上がりました。
更衣室に戻ると、扇風機とクーラーが涼しくて、爽やかで気持ち良いです。
洗面台は4つあり、ドライヤーも4本あり、スツールや縁台があるので、額の汗を静めていきましょう。
温泉は芯から温まり、体が柔らかくなって、癒されます。
浴室を出ると、向かいには、コインマッサージチェアがずらりと並んだ休憩室があり、飲み物の自販機もあるので、休憩できます。
地層の岩盤が剥き出しになっているロビーでもゆっくりできるので、横穴式源泉跡を見ながら、休んでいきましょう。
今回の日帰り温泉のリピート体験で、湯本温泉の特徴を再確認したり、日々変わる泉質や色や匂いなど、「前回は、もっとまとわりついたのに」とか、「さっぱりしていたのに」とか、記憶も曖昧だけど、気持ち良さを覚えているものです。
5ヶ月ぶりに訪れた日帰り温泉「和泉」へは、私ども白い濁り湯温泉の箱根金時荘から車で25分、違った泉質の温泉でお楽しむこともお勧めします。