湯本温泉<和泉> 和泉は戦国武将を癒して今は美肌を作るサラトロの温泉です

新宿からのロマンスカーの終点は箱根の玄関、箱根湯本駅です。

駅構内でまず黄色い大きな看板が目を引きます。「箱根おいも大学前」の大学芋のお店で、カップに入って片手で持ち歩きやすい大きさです。

箱根湯本駅

駅に面している道路は国道1号線で、正月の2日3日に繰り広げられる「東京箱根間往復大学駅伝競走」俗に言う「箱根駅伝」の選手が走る道路です。

湯本の商店街の歩道を塔ノ沢方面に歩いていくと、「菜の花」の和菓子屋さんがお饅頭をふかしていて、よいにおいを漂わせ蒸し器の湯気がお客さんを呼び寄せています。

かまぼこ屋さんでは、揚げたての串に刺した揚げかまをお醤油につけながら食べさせています。

昔からの蕎麦屋さんの「山そば」では、そば粉と山芋だけのつなぎがおいしいと表示しています。どんな味か食べてみたいと思いました。

こんな風に1軒1軒のぞいていて味見していたらとても時間がかかるので今回は先を急ぎます。

7分ほど歩いて早川にかかる橋を渡るとそこに「和泉」がみえてきました。

広い駐車場には十数台駐車できるので、車での来館も便利です。

箱根湯本 日帰り温泉

現在は、日帰り温泉の休憩処としての営業ですが、私が子供の頃はたしか旅館として営業していました。

玄関やロビーはその名残なのかとても重厚な老舗感のある造りです。

入浴料金は、大人1250円、こども630円です。

個室休憩を希望する場合は、部屋の広さや人数や時間に応じての料金で利用できます。

靴箱に靴を収めて、館内に入りご婦人風呂へ進む途中、無料休憩室にはマッサージ機や足専用のマッサージ機が3台づつあって、リクライニング可能ないすが数多い事を確認したので、湯上りはここでのんびりしようと計画できます。

さて、更衣室に入ります。

コインロッカーは9個あり、100円が戻ってくるうれしいタイプです。

籠が入っている6個の棚は2か所あり、すでに4人が使用していたので「混んでるかなあ」と中に入ると、まだカランに余裕を見つけホッとしました。

カランは全部で6カ所ありました。

こちらの浴室は、木曜、土曜、日曜、祝日はご婦人用となる「権現の湯」です。

内湯はつるつるした石造りの長方形の浴槽で、泉質は透き通っていて、無色無臭柔らかい肌ざわりの温泉です。

ステンレスの手すりがあり、入りやすくて湯量が多く流れ込んで気持ち良いです。

露天風呂は、檜の湯と気泡の湯と題して、弱アルカリ性の「美肌の湯」との表示があるほど、とろりとまとわりついて美肌になるような気がしてきました。

月曜、水曜、金曜に来館すれば入れ替わってご婦人用になる「早雲の湯」はパンフレットを読むととても興味をそそられます。

内湯が「古来湯」とあって丸くて少し深そうで、箱根温泉発祥の源泉「惣湯」を主に使用している由緒正しいそうな温泉であります。

打たせ湯と足湯浴を組み合わせた「足洗い湯」

所有する7つの源泉をすべて合わせた「合わせ湯」

穴にたまった水蒸気が気管を楽にする洞窟のような「つづみの湯」など。

パンフレットを見て、種類が多い「早雲の湯」に入りたかった!

次回は是非、月、水、金のいずれかに来館しましょうと入浴意欲に燃える情報でした。

「和泉」の源泉は、」北條氏の足洗の湯と言い伝えられ、湯本温泉郷の始まりは戦国時代の武将北条早雲の菩提寺の早雲寺に代々の家臣らが参詣の折この地で湯あみをして身を清めたと言い伝えられています。

体験記の宮ノ下温泉「太閤湯」と同様、戦国時代以来、北條、豊臣等が体を癒し、傷を癒していた温泉が現代までも続いているということにとても感慨深いものです。

「和泉」のすぐ横には、国道1号線を箱根方面に1時間ほどバスで登った最高地点の芦之湯の方から湯坂路ハイキングコースを歩いて降りてくれば、こちらが終点です。距離が6.5キロメートルの浅間山や鷹巣山に登る健脚コースでは、3時間以上かかったハイキングの終わりに疲れた足腰を癒すのには格好の温泉です。

湯本駅へは歩いて10分ほどですから、駅までの道のりでソフトクリームやプリン、ちもとの湯餅などを買い物して、ロマンスカーの中でつまみながら帰路に就くというのはいかがでしょうか。

日帰りで1泊したような欲張りな温泉旅行を満喫できること請け合いです。