湯本温泉 <弥次喜多の湯>駅近の温泉は色気の雰囲気が悩ましい路地裏にあります
箱根湯本駅前には賑やかにお土産物屋さんや飲食店が軒を並べて、お客様が行き交っています。
私の運営します箱根金時荘のある早雲山(そううんざん)は、雲泥の差で寂しい限りです。
コロナ禍の状況もありますが、箱根湯本は箱根への玄関口ですから、箱根観光の起点となるのでこんなに賑やかなのでしょう。
観光の合間に日帰りで温泉を試しに入ってみたいときに便利なのが数々ある日帰り温泉です。
温泉地、箱根ですから、箱根7湯から始まって17湯まで温泉入り比ベをするのが簡単にできます。
駅前の国道は箱根駅伝で大学生が走る芦ノ湖まで続く道ですが、一本入った細い道に今回訪れた「弥次喜多の湯」、日帰りだけの温泉施設があります。
玄関を入り、フロントでシューズボックスの鍵を預けて入浴料1000円を払い、ロッカーのリストバンドを貰います。
日帰り温泉体験もたび重なったので、このやり取りはすっかり覚えて慣れてきました。
更衣室へ入ると、誰もいません。貸切状態です。
平日の午後3時過ぎ、本通りには賑やかに行き交っているのに、もう旅館のチェックインの時間だからでしょうか。
内湯は長四角の腰を癒すジャグジーが2箇所ある浴槽で、透明で無臭でお湯が勢いよく豊富に流れ込んでいます。
他に誰もいないので、思い切り手足を伸ばして寝転んで入れます。
ガラスの向こうには露天風呂が、4つもあります。
陶器の樽タイプの1人用が2個、中身は同じお湯だと分かっていても、2個とも入って見るのですよね、この心理はみな共通でしょう。
石造りの半屋根がある四角い浴槽と、東屋のジャグジーのある浴槽と庭の木を眺めながらいい気持ちで温まります。
木の葉の形はアオキだろうか、やっぱりわからない木があるので、できれば何の木か名札をつけて教えて欲しいです。
カランは8個で、リンスインシャンプー、ボディソープが設置してあります。
泉質は、アルカリ性単純温泉、pHは8.8です。
「箱根火山ができる前の古い地層から湧出する温泉です」と書いてあります。
湯本温泉の歴史は古いのだとわかります。
サウナがあり、しかも誰もいないので嬉しいです、長く居たいけれど、他に誰もいないと逆に心配になるもので、5分の砂時計を下に回してデトックスします。
汗がじんわり、芯から温まります。
もう一周それぞれ入って上がることにします。
更衣室へ出ると大きな扇風機が涼しく気持ちよくて、洗面台が5台あって、ドライヤーも5個あるスツールに腰掛けて、のぼせを冷まします。
ロッカーは130あり、ベビーベッド、ヘルスメーターも設置してありました。
もう出る頃に、お客様が入ってこられて、きっとこの方も空いていて良かったと思われたでしょう。
確か20年くらい前、この施設の開店当時に来たことがあることを思い出しました。
細い通りを歩いて行くと、風情ある建物が並んでいて思わず写真に残しました。
提灯に灯がともり、芸妓さんが出入りする湯本見番で、イベントでは日舞なども見学できるらしいです。
湯葉丼を提供する飲食店の「直吉」、路地裏の和の雰囲気と歓楽街の温泉場という懐かしい雰囲気が混ざり合って興味深々の通りを抜けて行きました。
駅前の一本裏の通りをのぞいて、地元に住みながら知らないことが、まだまだたくさんあるぞと再確認した温泉体験でした。