春とは言えどまだ寒い箱根です

3月に入り、春になったと思わせる程暖かい日が続いていましたが、今日は冬に逆戻りです。

平地では雨だと思いますが、標高780mの箱根早雲山では、雪がちらついていますが、道路に積もるような降り方ではありません。

このように、三寒四温を繰り返して春に移行してゆくのですから、暖かくなったからと言って、すぐにタイヤを普通タイヤに戻すということを地元民はいたしません。

4月になっても雪が降ることもありますし、少なくとも3月中旬のお彼岸まではじっと我慢しています。

季節は冬に逆戻りしていますが、花粉はもう2月の時点からその気配を出し始めています。

箱根は山の中ですから杉も多く、南足柄や丹沢からも飛んでくるのでしょう。

箱根ではまだ寒いので杉の花粉もまだ固いですが、このまま暖かくなると、杉の木が黄色くなってくるのが目に見えます。

ウォーキングしている時も、杉の木が並ぶところはなるべく避けて歩くものです。

箱根では、暖かくなって困るものに、猪の存在があります。

冬の間も活動していたのでしょうが、そのことは道路脇の落ち葉や植木の周りを掘り起こした残骸を見ればわかります。

これから暖かくなると、夕方から夜にかけて道路を蹄の音を立てて歩いていたり、何匹ものウリ坊を引き連れて親子で出没します。

箱根金時荘の裏山は、私の小さい頃はやまゆりの自生地で夏には百合の香りが充満していましたが、平成6年にやまゆりの百合根を全部ほじられてしまいました。

昨日まで立って咲いていた花が全部横たわっていたと思えば、117本の百合根を取られてしまいました。

百合根泥棒と思い、警察も呼んだけれど、猪の仕業という結果に至りました。

それ以来猪は、我が家の敵です。

これは2年前の4月に歩いていたら、大きくなったウリ坊2匹に遭遇して慌てて逃げ帰った時のものです。

近くに親がいなかったのですこし安心しましたが、子連れの猪はとても危険ですから大声を出したり、威嚇してはいけません。

箱根町では、箱根町内の山中において毎週日曜日に猪らの捕獲をおこなっています。

最近では、迷惑動物として鹿が多く出没しているので、それも同時に捕獲しています。

捕獲状況は、去年の4月から今年の2月末までで、猪は70頭(わな捕獲62、銃器8)鹿は67頭(わな捕獲58、銃器9)です。

ここ数年猪の捕獲数は同数くらいですが、鹿が3年前から比べると倍増しているようです。

立派な角を生やした大人の鹿や子鹿のバンビに、林道などで遭遇したり横切ったりするのを車の中から見る回数が、最近になって増えたような気がします。

観光客がたくさん来ていて、バスや車が多い観光地ですが、野生動物も沢山生息している、箱根山なのだと改めて認識いたします。

私は、夜間運転が苦手なので、夜行性の動物はあまり見たことはないのですが、たぬきはもちろん、ムササビやフクロウ、イタチなども出没していて、車にはねられた死体が横たわっていることもありました。

春になって箱根にお越しの皆さま、夜間山道を運転するような時は、どうぞ急に猪や鹿が横切ることもありますから、十分気をつけて運転してください。

夏期にどこの旅館周辺を散歩するときも、猪も餌を探して歩いていますから、十分気をつけてください。

箱根の野生動物のお話をしました。

桜にはまだ早いですが、暖簾を桜に替えて皆様をお待ちしています。