箱根から遠く三陸鉄道に乗って風の電話で話して来ました

6月末に4日間のお休みをいただいて岩手県へと旅してきた話です。

宿泊業をしていますと、2泊3日の旅行をする場合は、前日からお休みをいただきますのでどうしても4日間が必要で、館内工事以外でお休みをいただいて旅をしたのは、本当に久しぶりでした。

コロナのために計画を延期にしていた岩手、三陸鉄道に乗って「風の電話」のある浪板海岸まで旅します。

小学校からの友人4人組の旅です。

大人の休日倶楽部というJRの旅にはおすすめのプランがありまして、4日間JR東日本が乗り放題でお得なのです。

テレビでは、美しい吉永小百合様がコマーシャルしています。

東北乗り放題パスは期間限定されているので、比較的閑散な梅雨の期間なのです。

東海道新幹線は、JR東海の新幹線で小田原から東京駅に向かいます。この旅は小田原から始まります。

風の電話がある三陸鉄道の浪板海岸に明るい時間に到着したいので、東京駅から乗車するはやぶさは9時8分発です。

はやぶさで仙台まで行ったら、次はやまびこに乗って新花巻まで、そこから釜石へ行き、いよいよ三陸鉄道に乗り換えて、浪板海岸まで行きます。

東北新幹線やJR線や三陸鉄道も全部乗れて、15,720円なのですから、中高年の皆様が、思い切り大人の休日倶楽部パスを有効に使っています。

はやぶさ
やまびこ
快速はまゆり
三陸鉄道

風の電話とは、佐々木様宅のイングリッシュガーデンの中に設置された白い電話ボックスの中にある、電話線が繋がっていない黒いダイヤル式の固定電話のことです。

2011年に佐々木様が個人的に置いた電話ボックスですが、東日本大震災があり、会えなくなってしまった親族、友人様々な人と思いの丈を話したり、思いを共有したり、嘆いたり、涙したり、沈黙したり、慰めを得たり、心のよりどころとなりうる電話ボックスです。

荷物置き場にもなる、傍のベンチは、友人の今は亡きご主人が、愛する妻が駅から坂道を登って来るのに、「さあこのベンチでゆっくり休んでね」と生前に設置したものなのです。

浪板海岸駅を降りて、風の電話のガーデンまで坂道をフーフー歩いてきて、このベンチを見た時、座りごごち良く、ご主人の愛を感じました。

そのベンチに初めて座った時、箱根から遠路はるばる、私はここに来たかったんだと痛感しました。

電話ボックスの中の黒電話の受話器をとって、天国の父と兄に近況を話すくらいのフランクな心境でしたが、父は「ひろみちゃん、ありがとうね」と言っていました、子供の頃に聞いたあの語り口でした。

小田原から、7時間かかるのですから、岩手県三陸海岸は遠いです。

今日のお宿は、民宿蔵、6月末までの全国旅行支援が使えたので、2割引きの料金で宿泊できました。

温泉ではなかったのが残念でしたが、お食事も美味しくて、おすすめのお宿でした。

翌日は宮古へ向かい、浄土ヶ浜観光をします。

民宿のある吉里吉里駅から宮古へ向かいます。

吉里吉里駅
浄土ヶ浜

三陸海岸宮古の景勝地、鋭く尖った白い流紋岩が林立して、とても綺麗で、青の洞窟巡りができる遊覧ボートに乗って、海上の風が気持ちよく、ウミネコが近くに寄ってきます。

青の洞窟

6月下旬には珍しい真夏日のような暑いけれど晴天のため、海の色も真っ青で美しく、極楽浄土の景色だと言われるだけのことはあります。

せっかく宮古に来たのですから、駅前の市役所で復興状況の展示を見て、震災と津波の甚大被害を目に焼き付けて、他人事と思わずに教訓にしたいです。

復興のお手伝いとなるように、たくさんのお土産を買って帰りましょう。

宮古のお宿は、沢田屋です、残念ながら温泉ではありません、温泉は花巻方面で、岩手県は広いので移動に時間かかり、観光も温泉も欲張ることは時間的に無理でした。

次回は温泉を探して東北の旅を楽しみたいと思います。

温泉民宿を営むものにとって、お宿に宿泊することは良い刺激になり勉強になります。

皆様に喜ばれる民宿になるように、他のお宿から得た小さなヒントや発見を生かしていきたいと思います。

小学1年からずっと友人同士との旅行は大変楽しく、リフレッシュできました。