強羅温泉 <翠光館>自家源泉の展望風呂は強羅公園の緑を下に目から癒されます
新緑が爽やかな季節です。
箱根は今が新緑が目に優しく見上げれば高い木の葉が、横を見ても足元に目をやっても、緑が綺麗です。
そんな新緑の強羅(ごうら)の地名は、どのようにつけられたのでしょうか。
早雲地獄の土石流が大きな石がゴロゴロしたのが訛ってゴーラになったとか、地盤が固くて亀の甲羅のようであると甲羅が訛ってゴウラになったとか、箱根の温泉史に記載されています。
昔から強羅の地盤が固く、岩が多く坂道で形成されているという特徴があったそうです。
強羅の温泉もまた特徴があって、明治20年代に早雲山からのひき湯の無色透明でアルカリ性の温泉の地域があると思えば、明治40年代大涌谷からのひき湯の白い濁り湯で硫黄臭の酸性の温泉があり。
この2者とも違う昭和20年代に強羅で発掘された塩化物が多い温泉など多数あります。
そこで今回は、早雲山系でも大涌谷系でもない、強羅が源泉の日帰り温泉を探して入ります。
翠光館は強羅駅からケーブルカーで2つ目の駅(無人駅)の公園上(こうえんかみ)で下りて歩いて3分です。
フロントで入浴料金1100円を支払い靴箱の鍵を預けて、代わりに番号の付いたリストバンドをもらい、貴重品のロッカーの案内もしてくださって気遣いの女将さんでした。
展望風呂ですからエレベーターで4Fへ行きます。
女湯の赤い暖簾をくぐり、更衣室に入ります。
棚には6人分のカゴがあり、洗面台は2台で椅子は2脚、ドライヤーは1基あります。
扇風機とヘルスメーターもあります。
浴室に入ります。
正面はガラス張りで空と緑が全部を占めています。
藤棚も満開で、強羅公園の青もみじの木でいっぱいなので、しかも4Fですから視線はありません。
湯船は変形の長四角で、入浴の注意書きが木彫りの看板になっています。
生活習慣病対策のために水温を41℃にしていることや、かけゆを必ずすることや、高齢者は2人で入ることなど。
温泉は無色透明無臭で、滑らかです。
泉質はナトリウム 塩化物.炭酸水素塩 硫酸塩温泉、p.Hは7.1の中性です。
少しぬるめですが、長く座ってじっくりあったまります、緑を見ながら。
カランは4個で、シャンプー、ボディソープが設置してあります。
正面がガラス張りで一部天窓があるので採光はバッチリで、曇りや雨の日でも明るい気分でお風呂に浸かれます。
今はコロナ感染予防のため、一緒に入っている知らない人ともおしゃべりは敢えてしませんが、気配やため息などで同じ満足感を共感したら、話さずともほっこりしながら出てきました。
同じ窯の飯、同様、同じ風呂に入る裸の付き合いみたいな経験です。
湯上がりの熱を扇風機が冷ましてくれます。
こちら翠光館の特典は、宿泊はもちろん日帰り利用でも隣接の強羅公園に入場できるので是非と言うことなので、時間のある人は見学してください。
強羅公園は、大正三年に開業して、その後に登山電車が湯本〜強羅間の運行開始となって強羅の発展の礎となったところですから、いわば強羅のランドマークです。
ぜひ、これからはローズガーデンが見頃でしょうから、温泉がてら強羅の坂を登ったり、下ったり見て歩いてください。
強羅温泉には、まだまだ源泉があるということなので、これからの入浴体験は続きます。
が、私の運営する箱根金時荘の日帰り温泉も営業しないといけないので暇を見つけて違うお風呂に入りに行こうと思います。