底倉温泉 <函嶺> 歴史ある洋館の半露天のお風呂は無色透明でスッキリ温まる温泉
底倉温泉(そこくら)温泉は宮ノ下にある温泉です。
富士屋ホテルのある宮ノ下です。
箱根湯本駅から桃源台(とうげんだい)行きのバスに乗り「木賀温泉入口」で下車するか登山電車なら宮ノ下駅から歩いて10分で到着します。
日帰り温泉の函嶺(かんれい)は、箱根の温泉史によれば、明治25年に村民や湯治療養の人の為の医療施設として開院しました。
その面影を残す洋館で、元は明治時代の病院の建物と聞くと納得する外観です。
リニューアルはされているけれど、ドアや建具に病院の名残を感じます。
玄関を入って、入浴料1500円を支払い、ドライヤーを預かりサンダルに履き替えて、再び外へ出て浴室棟へと案内してくれます。
こちらを運営なさっている、ご姉妹は開業された医師のご子孫で、とても品のあるご婦人たちです。
この洋館のイメージ通りというのは、オーナーだけではなくて、お庭にもその片鱗を垣間見ることができ、池に立つ小便小僧の石像には、洋館に付き物というあるあるです。
浴室に辿り着くまでに感動することばかりで、ワクワクしてしまいます。
浴室のドアを開けると、すぐ更衣室で、トイレと洗面台があり、スツールが1つあるので、靴下を履くのに便利です。
4人分のカゴの棚があり、一時間ごとの予約制で入れるので、1人でも夫婦でも家族でも、貸切できるというのがいいですね。
お風呂の仕切りのガラス戸には、YODO GIMI NO YUとかいてあります。
以前はもう1つ、TAIKOU NO YU があったのかなと想像してしまいますが、今はこの1つのお風呂で営業しているそうです。
四角い浴槽の向こうに竹林が風に靡いていて、半露天という屋根はあるけれど、正面の壁や窓がなくて開いています。
開放感です。
温泉は無色透明で無臭で、伊豆石の緑色がとても綺麗に映えます。
石もツルツル滑らないですが、石の平らが清潔で気持ち良いです。
カランは3個でシャワーは1つだけですが、シャンプーとボディソープが設置されています。
温泉の温度は44℃あったので、水を入れて少しだけ調節しました。
湯船に浸かって耳を澄ますと竹林の下には、早川渓谷のせせらぎが聞こえて、あー最高と伸び伸びします。
私は早風呂なので、30分お風呂に使うなんてできないですが、貸切ですから人目も気にせず、洗い場に寝転んだりしたら一時間ぐらい経ってしまうだろうゆったり癒されます。
浴槽を出て、ドライヤーの返却とサンダルから靴への履き替えのために、玄関に戻ると、入館時に気づかなかった小さなカフェがありまして、風呂上がりにアップルジュースを飲んでスッキリ爽やかになりました。
透明のアルカリ性温泉でのんびり過ごして、くすみが消されシワが伸びて若返って帰る気がする日帰り温泉体験でした。