この秋、お初の栗おこわを炊いてみました

秋晴れの気持ち良い天気の毎日ですが、箱根はすっかり秋になりました。

空気が澄んで、清々しいのですが、肌寒さが増して、毛布を各室の押し入れにセットしました。

9月は1日1組限定予約をお受けしていますが、今日のお客様には、お食事処では、広すぎて寒いので、エアコンは暖房に切り替えました。

秋は美味しい物が沢山の季節でもあります。

今年お初の栗を頂いたので、早速栗ご飯にしました。

くり

栗の硬い鬼皮を剥いていくのですが、渋皮まで剥かないように丁寧に剥くはずですが、どうしても渋皮を削ってしまったので、渋皮煮を作るのは諦めて、栗ご飯なら、渋皮を全部剥いてしまえば良いのですから。

新しい栗なので、鬼皮も薄くて力をそんなに入れなくとも、包丁がすぐに入って、渋皮を削ってしまうのでした。

秋のお彼岸の御中日に、おはぎを作って余った餅米があるので、これもまた頂いた新米と混ぜておこわにしましょう。

箱根金時荘の1泊2食プランの通常一泊目は、メインのお料理が陶板のお肉料理が多いので、白米を提供して、二泊目に秋から冬の季節は、炊き込みご飯をお出ししています。

高価な松茸はなかなか使えませんが、キノコや栗など手に入れたりしたら、すぐに炊き込みにしてとても美味しいです。

栗は鬼皮を剥いて、渋皮も剥いて、塩水につけてアクをとって、お米と餅米は炊飯器のスイッチを入れる30分前にとぎあげておきます。

この秋初めて炊く栗おこわを作るのは、少しドキドキします。

味付けが1番気になるところで、濃いとお喉が渇くし、薄すぎたら物足りないし、でも薄かったら、炊き上がりと同時に、ちょいとお醤油を足して調節できるからいいですけど。

鰹節のお出しとお酒と薄口醤油で味付けして炊きます。

おこわですから、ご飯がもっちりして、栗はほくほくして味つけもそれほど濃くなくて、美味しくできました。

嬉しくない点は、栗おこわを食べると翌朝の体重がどうしても1キロ増えてしまうことです。

湯葉の椀種のお吸い物と一緒に食べると、胸につかえることはありません。

ちょうど滞在のお客様には、昨日は白米のご飯でしたから、二泊目は色替わりで栗おこわをお出ししたら、お好みだったようで、喜んでくださいました。

2泊目のメインはサッパリしたトンしゃぶなので、ご飯は少しボリュームがあっても良いでしょうと思いました。

秋は、野の花が風情があって、すすきや吾亦紅(われもこう)小菊など、自然の中で咲くのを見るのが、1番綺麗なのですが、自然のままを家の中に再現したくて、山から少し切り出してきます。

コスモスと白い花は、これもまた頂き物です。

秋の儚くて侘しくて可憐な美しい雰囲気の花束です。

肌寒くて、暖房を入れるようになったなら、短い秋はすぐに通り過ぎてしまいます。

美味しいものも、綺麗な花も、旬を大切に味わい、眺めて、何よりも白い濁り湯温泉に入ってあたたまり、箱根の秋を満喫してください。