宮城野温泉 <宮城野温泉会館>地元民が通う町営のトロンとあったまる温泉
箱根の三代夏祭りの一つである大文字焼きの山である通称「大文字山」は標高924メートルの明星ヶ岳のことです。
その登山口があるのが、宮城野です。
大文字山登山は、この付近の小学生は遠足行事の一つなので、中学までには1回は登ったことのある身近な山です。
宮城野へは、箱根の玄関である箱根湯本駅から「湖尻桃源台」行きのバスに乗って40分です。
箱根から小田原の海にまで流れている早川の堰堤にある桜並木は、満開時にはカメラマンで一杯になる程です。
川ではマス釣りもできます。はこね宮城野国際ます釣り場では、バーベキューも可能で、遊漁料は3500円で釣り堀なら600円で遊べます。
箱根の澄んだ空気の中で、釣りたてのニジマスを焼いて食べると美味しさが一段と違うと思います。
釣り堀に隣接した建物が宮城野温泉会館です。
入浴料は大人650円、子ども300円ととても安いのに、箱根町民でシニアなら100円で入れるという特典があります。
入浴休憩は大人1050円、子ども500円ですので、食べ物を持参してゆっくり休憩できます。
入り口の券売機で切符を買って、靴を脱いで上がります。
更衣室に入ると、使用後に100円が戻らないタイプのロッカーもありますので貴重品をお持ちの方はご利用できます。衣類は棚の中のかごもあるのでそこに入れられます。
外観は質素で年季が入った感じでしたが、お風呂場に入ると、タイルばりの浴槽が意外と広くて、カランは4つあります。
午後の2時のこの時間、おばあさんが4人いらっしゃいます。
いつも世間話をしながら体をあっためているなだなと微笑ましく思えます。銭湯って良いなあって。
ここは地元民が、毎日入っても水道代やガス代を比べれば自宅のお風呂を沸かすより安いのでは、しかも温泉だしと思います。
案外広い浴槽に入ると、透明でスッキリさっぱりの肌触りです。
感じとして、温泉なのかなあと疑ってしまいますが、泉質表示が掲示してないので、温泉の温度が低いのか加温しています。
ですが、P.Hは8.0らしいので弱アルカリ性なのだろうなと、扉を開けると屋根付きの露天風呂がありました。
明るい温室のようで温泉の湯気が陽射しの中でゆらゆらしています。
この建物の外観から想像できなかったのですが、露天風呂でテンションが上がって、ゆっくり温まっていきましょう。
宮城野には、無形民俗文化財の宮城野諏訪神社獅子舞があり、毎年7月15日に舞われるのですが、江戸時代に疫病退散のため始められた歴史があります。
湯立ての大釜で湯立てられた湯笹からの雫を、氏子たちの頭上に振りかけるこの湯花をいただくと1年間病気にならないというので獅子舞の祭祀の後には、湯笹を一枝づつ地区の各戸に配布されます。
周囲を山々に囲まれた宮城野は花あり、川あり、神事ありで狭い範囲ですがラフにハイキングを楽しめます。